矢ノ川峠 その2




尾鷲側から見て2番目の隧道です。「矢ノ川四号隧道」というそうです。
コンクリ巻き立ての能面ポータルです。へなり氏の推測ですと、
この施工は後年のものじゃないかと書かれていましたが、自分もそう思います。
昭和11年当時にコンクリートトンネルを造ったなら、ポータルに何かしらの装飾をつけるでしょうね。


内部はじゃりじゃり道です。

お次は手掘りの「矢ノ川三号隧道」。トンネルラッシュが続きます。

このトンネルが連続するあたりから、この先の八十谷林道との分岐までが、
尾鷲〜峠間でもっとも荒れた路面でした。




傳唐大橋 昭和37年竣工の銘板がありました。
旧道化する5年ほど前に架け替えられたんですね。

矢ノ子第四隧道
進むにつれ路面が極悪になっていく・・・
このあたりでもう勘弁してください状態でした。
しかし、容赦のないガレ道はまだしばらく続きます。
蔭谷一橋、この橋は酷かった。
土石流によって欄干がことごとく破壊され、親柱も無事なのは写真の1つだけ。
よく橋自体が持ちこたえたものです。

奥:尾鷲側 手前:峠側
土石流が襲った山側から撮りました。

矢ノ川隧道はまだなの?こういう路面もういいからまじで!

もういいからまじで(泣)

つ・い・た・ぞー!!!!!!

矢ノ川第五隧道 昭和11年9月竣工
鉄筋コンクリート造りのトンネルです。
昭和11年と言えば山梨の笹子隧道もこの年に出来ました。
笹子のような過度な装飾は無く、シンプルながら存在感抜群の意匠。
ロケーションともあいまっていぶし銀的なトンネルです。








オールコンクリ覆高かと思いきや素掘り部分がかなり占めていました。
素掘りのままってやっぱ崩れやすいんだね。
右の写真は氷柱を撮影したものです。

峠側坑門
落石が目立つものの、普通車がなんとか通れるだけの幅は確保されています。
右の写真、トンネルの上に擁壁が2段ありますよね。
この上には今から通る道があります。
トンネルを抜けると道は左方向に弧を描くようにループしながら上っていき、
トンネル上を通り抜けるようになっています。
トンネル出口は八十谷林道との分岐。
誰が書いたか「ガケクズレ 通行不能」とあります。

引き返すか、峠まで頑張るか、考え中。
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