旅6日目 5月10日

「道の駅鹿島」を出発。雨はまだシトシトと降っていた。
昨夜走った国道207号を鹿島市街地まで戻る。

長崎、雲仙、佐世保、平戸、唐津方面は以前行ったので今回はパス。
この日は佐賀県の南部、とくに有明海沿岸を攻めることとした。
つくづく今回の旅はマイナーなとこばっかり行ったなー・・・。

鹿島市から県道41号で藤津郡嬉野町へ。
嬉野といえばお茶と温泉。
昨日はおフロにはいらずじまいだったので、嬉野温泉で垢を落とすことにした。



↑旧公衆浴場 今は使われていない(嬉野町:佐賀)

ガイド本に書いてある公衆浴場に行く。
かっこいい建物だけどオンボロだなぁ、
と思いながら入り口にいくと南京錠がガッチリ。
あれ?もうあいてる時間なのに?
入り口付近をよく見ると久しく使ってないような汚れ方・・。
すると、タバコ屋のおばちゃんに、「ちょっとにいさん、そこはもうやってないよ!」

・・・公衆浴場は県道沿いに移っていた。
こちらは立派なつくりで350円とリーズナブル。
地元のおじいちゃんが何人かすでに入っていた。
温泉を出る頃には雨はあがっていた。



↑新しい公衆浴場 観光バスが来ていた(嬉野町)


嬉野町から国道34号で武雄(たけお)市、杵島郡北方町を通過し大町町に到着。
大町町の旧道(長崎街道)沿いに、 江戸時代後期に作り酒屋として建てられた
国の重要文化財「土井家住宅」がある。


↑重要文化財の土井家住宅(大町町:佐賀)

大町町から白石町に向かう。昨夜通った国道207号を横切る。そして県道36号線で福富町へ。
有明海周辺は小さな町が密集していて、少し走るとすぐに違う町に入る。


↑白石町の役場前にて(白石町:佐賀)


福富町から芦刈町に向かう途中、田んぼの真ん中に一軒のタコヤキ屋さんがあった。
「ムツゴロウ焼」の看板があったから頼んでみると,土日しかやってないとのこと。
どんなものか尋ねると、おじさんがムツゴロウの型の鉄板を見せてくれた。
なんてことはない、タイヤキの形がムツゴロウというだけ。


↑有無を言わさず甘口ソースをかけられた・・・
でも、おいしかったよ


久保田町に入ったころ正午になった。
と、役場の駐車場にパン屋さんの販売カーが登場。
職員さんたちが一斉に群がっていた。近くにお店無いもんなー。



↑国道444号は有明海沿岸の町を結ぶ(久保田町:佐賀)

国道444号は東与賀町を越え川副(かわぞえ)町へ。
大詫間の「山口家住宅」に到着。
この民家は江戸時代後期に建てられたもので、
「漏斗(じょうご)谷造り」と言われる構造になっている。
写真だとわかりにくいが、屋根の上が落ち込んでいて、
そこに溜まった水が屋根裏のトイを流れ外に出る仕組み。
日本で佐賀県と福岡県の有明海沿岸部にしかみられない珍しい造りの家。
軒には洗濯物が干してあった。


↑「山口家住宅」(川副町大詫間:佐賀)


↑「漏斗谷造り」の山口家住宅は国の重文に指定されている


川副町にて(川副町大詫間:佐賀)

川副町から、さらに444号を走ると筑後川昇開橋が見えてきた。
佐賀県諸富町と福岡県大川市を隔てる筑後川に架かるこの橋は、
昭和10年、国鉄佐賀線の一部として建設された。
中央部分がエレベーターのように上にあがる仕組みの橋としては、
当時東洋一の規模を誇っていたとのこと。
昭和62年に廃線となり、現在は遊歩道となっている。
橋の手前の売店に行くと「あなたもこの間のテレビみてきたの?」と言われた。
地元の番組で紹介されていたらしい。
いつもは観光用に橋の昇降をしているらしいが、あいにくとこの日は週一回のお休みの日だった。



←↑国重文 筑後川昇開橋
(諸富町為重:佐賀)

諸富町から国道208号で筑後川を渡り、福岡県大川市へ。
渋滞を脱出してうなぎと水郷巡りの町・柳川市へ。
このあたりは国道を走ってるとわかりにくいが、少し裏道にはいると水路がそこいら中に流れている。



↑地元のスーパーで休憩(瀬高町:福岡)

国道443号で三橋町、瀬高町、山川町を抜けて熊本県に突入。
豊前街道の関所があった南関(なんかん)町で県道に入り、菊水町へ到着した。



↑南関町の旧道(南関町:熊本)

菊水町には2つの古代史跡がある。
ひとつは歴史の授業でも出てきた江田船山古墳。
そしてもうひとつは謎の古代遺跡「トンカラリン」だ。
「トンカラリン」とは菊水町の森の中にある、石で作られたトンネル群
一見すると古代の水路のようだが、実は巫女さんの通り道として作られたとかいろんな説があり、
いまだに解明されていない。


↑「トンカラリン」はこの森の中(菊水町:熊本)

実は結構観光地化されていて、お土産屋さんとかあったり整備されているんだろなーって思ってたら
いい意味で期待を裏切られた。
なんかメッチャ荒れてるじゃん!倒木はあるわ水浸しだわ・・・。人の気配もナッシング。
とりあえず入り口まで行ってみた。暗い・・・。これはあかん。
いったん県道まで戻り、マニアックなコンビニに入る。
「あの〜懐中電灯・・・」
「ハイ、そこね」
懐中電灯山積み状態。馬鹿は俺だけじゃないらしい。



↑最初の穴は結構せまい


↑有名な「階段」  しまった、自分の写ってないバージョン撮っとくんだった・・・ああハズカシイ


↑階段の先 這わないと通れない

内部の写真はフラッシュを焚いてるので明るく見えるが、実際は完全な暗闇。
雨の降り続いた後だったので、中は水浸しだった。



↑2つ目のトンネル


↑トンネルというより自然の亀裂を塞いだ感じ


↑3つ目。慣れてきて怖さはもう無かった。

3つ目のトンネルを抜けたところで戻った。
帰ってからトンカラリンを紹介しているHPを見ると、この先がまだあったみたい。
でも、もうお腹いっぱいでした。
ここ、下手に整備しないでこのままだといいな。
久々に童心に返って「探検ごっこ」をしたような気分だった。

菊水町を後にして県道3号で鹿央(かおう)町、植木町を越え熊本市に入る。
田原坂ニュータウン」という看板が目に入った。
ここは西南戦争で薩摩と政府軍が戦ったところ。

国道3号線を市街地に向かう。



↑熊本市内 県道28号



↑熊本駅前 路面電車が走っている


6日目にしてこの旅初めてビジネスホテルに泊まった。
熊本駅近くの「ステーションホテル」。
チェックインのあと、駅前をぶらっと散策。
気づいたらココイチでカレー食べていた。何故だ。

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