旧東海道本線石部トンネル跡

カツオ・マグロの遠洋漁業基地として日本屈指の水揚げ高を誇る静岡県焼津市。
清水市と合併し、昨年政令指定都市として区制を施行した静岡市。
かつて「東海の親不知」とも言われた難所・大崩海岸はこの焼津市と静岡市の境に位置する。
大崩海岸沿いに
東海道本線「石部(せきべ)トンネル」が

開通したのは明治22年。
当時、全長910メートルの鉄道トンネルを掘るということは
一大事業だったであろう。

明治から昭和にかけて東海道の大動脈の一端を担った
石部トンネルだが、
昭和23年に襲来した
「アイオン台風」によって
無残にも崩壊した。



中央やや左の黒い部分が石部トンネル
手前の瓦礫は全て旧東海道本線の遺構


現在、石部トンネルには住民がいる。
実は左の写真のトンネルの横にもう1つ廃トンネルがあり、
その住人はそちらで暮らしている。

我々が訪れるや否や、その住人のおっちゃんは
気さくな笑顔でこちらに向かってきた。
人恋しいのか話好きなのか、
いろいろと身の上話(そこまで深い話ではないが)をしてきた。


以下に、大きめのサイズの画像をいくつか用意しました。
120年前の、国内屈指の鉄道遺構を
ご覧ください。










トンネルの反対方向(焼津側)を撮影したもの






海岸からは国道150号と富士山が見えた

石部トンネルへのアクセスルートは
説明しませんが、少し探せば
分かるかと思います。

ただ、ルートもトンネル自体も
大変危険なので十分注意してください。
(私が訪れたのは2003年12月です。
現在の状況は把握していません。)



左の廃道は旧旧国道 右は国150号石部海上橋

大崩海岸付近は、モータリゼーションが到来した戦後も
依然として難所でした。
国道150号が崩落を繰り返したため、
ついに道が海の上に作られたほどです。

現在この石部海上橋を含む海岸沿いの国道150号は
旧道となり、快適なバイパスが山を貫いています。

国道150号線 石部海上橋

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