旅16日目 5月20日
午前8時頃起床。寝坊しちゃった。 道の駅アリストぬまくまでは、地元の人たちが朝市の準備をしている。 県道47号線を数キロ走り、福山市鞆の浦(とものうら)に到着。 集落内の狭い道を抜ける。他に道がないのか、朝のラッシュということもあって混雑していた。 瀬戸内海の海上交通の要所として江戸時代、発展した鞆の浦は 今まで開発らしい開発も行われず、旧い街並みがたくさん残っている。 |
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鞆の浦 弁天島(手前)と仙酔島 |
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弁天島に渡る遊覧船乗り場近くで一服していると、2匹のネコちゃんが寄ってきた。 すごく人懐っこくてかわゆい。 集落の中を港に向けて歩いてみた。旧い造り酒屋や、大正時代っぽい洋風の建物があちらこちらにある。 観光客も殆どいなく、まったりした空気が集落を包んでいた。 |
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鞆の浦漁港 実は漁港付近を跨ぐバイパス道路の建設計画があるらしい。 朝の混雑ぶりを考えると、いたしかたない気もするが、いち観光客として勝手な意見を言わせて貰うと 「やめてほしい」というのが本音。 このあと、集落を見下ろした写真が撮りたくて、「グリーンライン」という山沿いの道を走ったが、 イマイチ良いビュースポットが見当たらなかった。 |
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そしてこの時、ちょっとしたトラブルが起こった。 撮ったデジカメの画像を確認しようとしたんだけど、なにかカメラの挙動がおかしい。 挙句に「データが異常です」というメッセージが出てきた。 まじですかー?今まで撮ったの消えてたら泣いちゃうよー。 仕方ない。とりあいず写真屋さんに行くか・・・。 県道22号を北上、昨夜に続き水呑大橋を再び渡り、福山市街へ。 僕の御用達の店「カメラのキタムラ」が運良く見つかった。店員さんに事情を話すと、 どうやらカメラは無事で、メディアが壊れているらしい。 画像もとりあえず無事っぽいので、夕方までにCDに焼いてもらうことにした。良かった良かった・・・。 ということは、夜にもう一度福山に戻らないといけないな。 国道313号線で神辺町を抜け、岡山県井原市へ。 井原市の市街で国道は左折し北上。山間部に入って行く。 後月郡芳井町を抜け、小田郡美星町を掠め、川上郡川上町手川橋で県道33号へ。 成羽川沿いの、のどかな道で備中町に入った。 |
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昔の街道が見えたので、県道を逸れて寄り道してみた(備中町布賀:岡山) |
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成羽川で見つけた潜水橋 渡った先に数軒の家があった |
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備中町から再び県道33号を北上、成羽町の北部に入った。 途中、「吹屋ふるさと村」の看板を頼りに県道85号に入る。 山中の狭い道をしばらく走ると、吹屋の集落が姿を現した。 成羽町の吹屋周辺は、江戸時代から昭和にかけて鉱山とベンガラ生産で栄えた地域。 ベンガラ屋根が並ぶ吹屋集落は、普段なら観光客で賑わっていそうだが この日も天候が悪く、地元の人以外はほとんど見当たらなかった。 今回の旅は本当に雨に祟られたなー。 でも、旅先の雨は嫌いではない。 とりあえず愛車の写真を撮り、駐車場に車を駐め、傘をさして散策。 |
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吹屋の町並み ベンガラ色の石州瓦屋根、塗籠(ぬりごめ)造りの家並みが 数百メートルにわたって続く(成羽町:岡山) |
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集落内にある神社(だったかな?)の境内から撮影 |
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降り続く雨が、何ともいえぬもの寂しさを醸し出していた |
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左奥の食堂に入った |
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吹屋の案内所で、周辺の観光マップを貰う。 少し走ると、笹畝坑道に到着した。 ここは、昭和47年に閉山した吹屋銅山の坑道を、観光用に整備したもの。 料金所でヘルメットを借りて、いざ入坑。 |
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笹畝坑道 こちらは出口 入り口はもうちょっと立派でした |
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入場して暫くは、低い天井の通路を歩く |
ここが一番広いところ |
観光地で時々見かけるこういったお人形さん 良くできてるよなー |
網走刑務所の人形を思い出した ひょっとして同じ製作者・・? |
笹畝坑道からさらに狭い山道を走ること数分、「広兼邸」に到着。 広兼邸は、江戸時代から大正末期にかけて、銅山とローハ(ベンガラの原料)生産で 巨万の富を築いた豪商の邸宅。ヘタな城よりも立派な石垣を巡らせた、まさに豪邸。 そしてここは、何よりも映画「八つ墓村」のロケ地として超有名だ。 岡山の山村で昭和初期に実際に起きた「津山30人殺し」を題材にした「八つ墓村」は 過去3回映画化されていて、77年の野村芳太郎監督作品(金田一役が渥美清)と 96年の市川昆監督作品で使用された。 (※蛇足だが、「津山事件」を描いた作品として、「八つ墓村」はあまりにも有名になっているが、 忠実な映画化としては「丑三つの村」(83年、田中登監督)があり、個人的にはこちらのほうが好き。 古尾谷雅人のブッ飛んだ演技が見物!ただ、かなりのバイオレンス&エログロな描写があるので 間違っても一家団欒で観ないように・・・。) |
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銅山とローハ製造で富を築いた豪商の邸宅・広兼邸(成羽町中野:岡山) |
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今はすっかり観光名所 |
奥行きのあるお座敷 |
このポスターは95年のリメイク版ですね |
ガイドボランティア(?)のおとうさんと記念撮影 |
広兼邸から、県道87号で国道180号を目指す。この辺りは本当に「ド田舎」という言葉がふさわしい(褒め言葉ね)。 そこまで山深いわけでもないが、懐かしさを感じる日本の田舎の風景がそのまま残っている。 |
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元仲田邸 庄屋さんの邸宅 現在は宿泊施設にになっているらしい(高梁市宇治:岡山) |
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国道180号に出て、高梁市の市街を抜け、成羽町の中心部も抜け、川上町に入った。 (平成16年10月、成羽町、備中町、川上町、有漢町は高梁市と合併、消滅しました) ここからは午前中走ったルートをひたすら戻ることになった。 国道313号で美星、芳井を抜け井原市へ。 この辺りから帰宅ラッシュが目立ち始めた。 神辺町に入ったところで国道を逸れ、山陽道を通ってみた。 神辺町は人口41000人。福山市のベットタウン的な町かな? 山陽道には本陣跡が残っていた。 |
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山陽道の本陣跡(神辺町:広島) |
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福山市街で渋滞に巻き込まれつつ、再びカメラのキタムラへ。 壊れたメディアから、画像を移してもらったCDRを受け取る。 県道260号等で国道2号に出て、岡山県へ再突入。最初の町は笠岡市。 笠岡市で食事をしようと駅前をうろついたのだが、めぼしいお店がなかった。 国道2号線は笠岡を抜け、里庄(さとしょう)町、鴨方町、金光町といった浅口郡の小さな町を走る。 ちなみに金光町は、「金光教」の聖地。自治体の名が宗教名と言うのは珍しい。 他に思いつくのは奈良の天理市くらいか? 金光町を抜けると、倉敷市。今日はここまで。 例によって喫茶店に入ったりココイチしたりと、夜の倉敷をウロウロしたのち、 市内のローソン駐車場でおやすみなさい。 |
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