宮ヶ澤隧道(葉梨のトンネル)と石仏隧道
静岡県藤枝市西方
場所はココ

朝ラーメン目的で藤枝まで来たけど、どうせだから近くに面白い道はないかと探したら
県道81号沿いに2つの怪しげなトンネルがあるとの情報が。
市街から近かったので行ってみました。

上の画像は県道81号で、進行方向は藤枝市西方→藤枝市瀬戸谷です。
この道沿いに通称「葉梨のトンネル」と呼ばれる謎のトンネルがあります。
(葉梨とはこのあたり一帯の地名で、かつては志太郡葉梨村でしたが、昭和の大合併で藤枝市の一部になりました)
抜けた先は人家のない袋小路なのに、なんのためにトンネルまで掘って道をつくったの?ってのも少しミステリアスですが、
なによりもその風貌から心霊スポットとして地元では有名なようです。


はいいきなりでましたよ!葉梨のトンネル
手前の道は県道です。前触れなく県道の脇にもよーんと現れるので、なかなかインパクトあります。


正式名称は「宮ヶ澤隧道」
昭和25年竣工のコンクリート製トンネルです
遠目には狭く見えますが、ご覧のとおり意外と余裕があります。


この扁額、現地では直接彫られたように見えたけど
写真で見返すと、あらかじめ彫られた石板を貼り付けているみたいですね



抜けた先、北側です
すぐ先に橋が架かっています

このバーはなんでしょうね?
擁壁を支えてるつもり?


この橋は「下宮ヶ沢橋」というようです。
昭和36年竣工






北側からトンネルの方向を撮影


行き止まりとは分かってるけど先が気になります
上の写真はトンネルから100mほど走ったところ。本線は右の道です。


ん?これなんでしょう?


朽ち果てた鉄索でした。
鉱山などにあるものではなく、これは畑の索道用です。

いくつかある索道跡のなかには、ケーブルが山の頂に向かって伸びているものもありあした。

もう少し進むと右手に小屋が・・・。小屋の奥にはミカン畑が斜面にへばりつくようにありました。
推測ですが、トンネルより北の現在竹林になっている山は、かつては一面ミカン畑だった。
そしてそれはわざわざトンネルを掘ってまでしてアクセス路が整備されるほど広大な畑だったんだろうと思います。
しかし畑が何年も放置されて、竹がすごい勢いで侵食していき、現在の姿になったというわけ、ですかねー?

先ほどの索道を少し調べてみると、昭和40年代頃からミカンの運搬方法は簡易モノレールが主流になって
現在ではこのタイプの(ケーブルに吊るして降ろす)索道はほとんど使われていないとのことです。
そういえば、東海道由比のさった峠付近のミカン畑はモノレール索道が張り巡っていたなぁ



左の写真はうんしゅうミカンの畑。もう少し北上したのが右の写真。ここにも2軒の朽ちた小屋がありました。
道はまだ続いていましたが、ここで引き返しました。
ここでおばあちゃんの軽トラと遭遇。先にも畑があるようです。
めっちゃ不審者の自分でしたが、咎められないかと恐る恐るペコリしたら
おばあちゃんもペコリしてくれてホッとしました
このあたりには、ミカン畑だけじゃなく茶畑(だと思う)もありました。


再度宮ヶ澤トンネルをくぐり、県道を東進。
石仏隧道へ。




石仏隧道 昭和25年竣工
宮ヶ澤隧道よりぜんぜん広いですね。同じコンクリートトンネルですが、農道規格と県道規格(当時は県道だったかわかりませんが)の違いが幅員に表れています。
また、こちらはアーチ部分が石造風に仕切られていて、ちょっと装飾チック。
これがあると、外見がグッと引き締まりますね。





内部の補強は後付けかな?


瀬戸谷側 短いトンネルです
こちら側のポータルは塗り固められていて能面です。

右の小屋に2体の石仏が安置されています。


トンネル抜けてちょっとでいきなり道が開けました。

おわり

2012年10月13日訪問



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