旧中央線(中央西線) 高蔵寺〜多治見間の廃トンネルたち
10号トンネル(多治見市三の倉町:岐阜)


中央本線古虎渓駅までやってきました。
駅の北側(多治見側)に現役の中央本線のトンネル(諏訪トンネル)が口を開けています。
旧線は今の線路より川沿いを走っていたはずです。
線路脇の細い道を歩き、諏訪トンネルの近くまで来ました。
しかし、旧線のトンネルは見当たりませんとゆうか枯れ草木でなにがなんだかわかりません。(下の写真)


地形からして現役トンネルの右側に旧トンネルがあったのはほぼ間違いない。
とりあえず行けるところまで近づいてみよう。


どうしても現役線のレール横を通らねば薮の先に行けません。
見つかって電車でも止めたらえらいこっちゃなので、
腰をかがめ、忍者のように走り抜けました。


線路から離れたセーフティゾーンまでやってきました。
落ち着いてトンネルを探します。
枯れ草というか枯れ木というか枯れ薮がもじゃもじゃわさわさ状態。
しかも足場が軟弱で、という以前に足場があるのかないのか枯れ草でよくわからぬ。
こりゃあきまへんなとあきらめモードになりかけた時、
僕の目に飛び込んできた、アーチ状の「何か」とその内側の黒い穴??

「ねえあれ穴じゃね?」


上の写真のまんなかあたりを拡大
わかります?


トンネルだ!

間違いない。
僕たちは足元を1歩1歩確かめながら、薮の中を突き進んだ。
アイタタタ、そこの草トゲあるよー。


旧線の橋!


坑門前は猛烈なブッシュ。


10号トンネル 名古屋側(古虎渓駅側)坑門。


「10」の文字。
これを見るまで11号トンネルと思っていた。


来た方向を撮影。
40年前には、ここを機関車が走ってたんだー。


10号トンネルは全長70メートルほどかな?
煤煙による汚れは他のトンネル同様凄まじいが、路面の荒れ等は全くない。




「なんかさ、俺のトンネルって感じ」(B氏談)


多治見側坑門
もう少しひいて撮りたかったけど、草木でなんにも見えなくなっちゃうんだよなー。


帰り際に、名残惜しくてもう1枚その雄姿を。
と思ったが、うわーもう見えないじゃんすか。


トンネルを探せ! レベル2ってとこ


昔の古虎渓駅のホーム??
土台と支柱の跡??
しかし、こんなところにも空き缶やペットボトルが捨てられていた・・・。
あのトンネルを見に来た人が捨てたとしたら、ちょっと悲しい。


帰り道も電車が来ないうちに駆け抜けます。


この「天ヶ橋」は歩行者しか渡れません。
橋自体はみてのとおり新しいのですが、その手前に年代物の欄干が残っていました。
と言うことは昔からここに橋が架かっていた。
現在の古虎渓駅は橋から50メートルほど南側。
さっきのホーム跡っぽい場所が仮に昔の古虎渓駅だとしたら、
当時は天ヶ橋が駅へのアクセス路だったのかもしれない。

※2月21日追記 橋について調べました。ぜんぜん新しくないです。
近年塗り替えただけで、再訪時よーく見ると結構古かったです。
おそらく大正15年の竣工だと思われます(「多治見市史」より)
愛岐道路が無かった昭和30年頃まで、古虎渓は風光明媚な観光名所であり、
天ヶ橋は古虎渓のシンボルだったようです。
ちなみに古虎渓駅が置かれたのは昭和27年です。


全部で14ある、この区間のトンネルたち。
これで訪れたのは1、2、10、12の片側、13、14号。
残りのトンネルは果たして到達可能なのか?
機会があればチャレンジしようと思います。
※2月21日追記
チャレンジしました!(全部じゃないけど・・・) トンネルのページTOPからどぞ


おしまい。



※10号トンネルに行ってみよう!と考えている方へ。
ヘタして電車とめちゃったら大変です。
川に落ちたら死んじゃうかも知れませんし、死ななくてもとても痛いです。
どうしても行かれる方は、足場に注意してください。薮の中に小川が埋もれてたりします。
また私の訪れた時期は草木の繁茂がいちばん少ない冬季(1月)です。
夏はヤバイほどの草モコモコ状態が予想されます。
スズメバチやマムシも活発に動いているでしょう。
無茶はしないでください。



(2006年1月29日訪問、2月3日公開)
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