旅3日目 5月7日

道の駅「秋鹿なぎさ公園」から昨夜すっ飛ばした道(国道431号)を戻る。
宍道湖沿いを走るこの道は普段は快走路っぽいけど、朝のラッシュ時は結構混む。そんでペースが早い。
のんびり走ってたら何台もの車に追い抜かれた。
この431号とほぼ並行して走る電車がある。一畑電鉄北松江線。
この路線エリアにはある「日本一」が存在する。下の写真がそれ。
ちょっと見づらいが、
「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」駅。
実はこれ、日本一長い駅名。
日本一になるために数年前変名したらしい。



↑日本一名前の長い駅(松江市打出町:島根)

いったん松江市街地に入り、県道で大根島にむかう。
この島は宍道湖と日本海の間に位置する中海に浮かんでおり、八束郡八束町としておよそ4500人が暮らしている。
何本もの橋だけで結ばれたその特異な島は、地図で見てずーっと行きたかったところ。
高麗人参と牡丹が名産品として知られている。



↑湖に浮かぶ島の町、八束 高麗人参の畑(八束町:島根)


↑八束町は国内で3本の指に入る高麗人参の産地


大根島を後にして、境港市(鳥取県)に入る。
この町はマンガ家、水木しげるの故郷として、
駅前に「鬼太郎ロード」なるものをこしらえ、全国的に有名になった。
目玉のオヤジやネズミ男などの、ユーモラスなオブジェ数十体が出迎えてくれた。


↑遠くに見える境水道大橋で美保関に渡る(境港市:鳥取)

境水道大橋で美保関町に渡る。
橋の突き当たりを右に行くと「関の五本松」や灯台があるが、以前行ったので今回はパス。
国道トンネルで日本海側に出た。
美保関町は92年、いん石が民家を直撃したことで話題になった町。
町は、ここぞとばかりに「メテオプラザ」なる観光施設を建設したが、入りはイマイチのよう。
そしていん石が落下したお宅の横には、立派な記念オブジェが作られていた。
車を降りてボケーと眺めてたら、
近所の方が「家の人に頼めば、落ちた穴見せてくれるよ」と
家の方を探してくださったが、あいにく不在。見たかったなー、残念。



↑美保関いん石が屋根を貫いた民家(美保関町惣津:島根)

美保関町から県道37号線で島根町に車を走らせる。
島根半島の北側を走るこの県道は、
ほぼ全線が1〜1.5車線で小さな集落を結ぶローカルムード漂う道。
ただ、いたるところでバイパス工事が進んでいた。

このあたりの漁村は山陰地方独特の赤瓦の屋根が多く見られた。
島根半島の日本海側は、これといってなにもないけど
また訪れたくなるような良い雰囲気でした。


↑赤瓦の屋根が続く島根半島の漁村(島根町大芦:島根)

島根町のお隣、鹿島町にある佐太神社にやってきた。
この神社は出雲二の宮。
要するに、出雲の国一の宮である出雲大社の次に立派な神社(でいいのかな?)。
大社造という、三角の屋根の社殿が3つ並ぶ。
だだっぴろい駐車場は閑散としていて、お昼寝中の営業車がぽつねんととまっていた。


↑佐太神社(鹿島町:島根)

鹿島から広域農道をひた走り、平田市に到着。
人口3万人弱のこの町には、「一式飾り」という面白い伝統工芸がある。
ナベ、ヤカン、お皿などを組み合わせて、人や動物を表現する一式飾り。
市の常設展示館で拝むことができた。(下の写真)


↑一式飾り 常設展示館にて(平田市:島根)

平田市から次の目的地、出雲大社までは国道ですぐなんだけど、
そのまえにちょっと平田市の南にある斐川(ひかわ)町に寄り道。
斐川町の散居村の景観を見たかったからだ。

散居村と言ったら富山の砺波平野が有名だが、
ほかに静岡の大井川町と、ここ斐川町の3つが三大散居村とされている。

どこか見下ろせるスポットがないかと役場を訪ねた。
「まだ田に水が張ってないですからねー。2週間後くらいが水が張られて一番キレイなんですよ。」とのこと。
見るには平田の北の山が一番だけど、斐伊川の堤防でも見渡せると聞き、来た道を戻る。
家屋敷を囲む築地松(ついじまつ)は、
日本海から吹く強風から家屋をまもるためのもので、北側に植えられている。
だから北から見る景観が一番良いらしい。


↑斐川町の築地松  林の向こう側に家屋がある
うーん、いい写真が撮れなかった・・・(斐川町:島根)


再び平田市に戻り国道431号を西へ。
ほどなく出雲大社に到着。
これだけの大観光地だから駐車場有料っぽいなー、やだなー
ということで大社からけっこう離れた「出雲阿国の墓」前に車をとめ、テクテク歩く。
これが結構遠い。やっとこさ着いてみたら、駐車場は無料でした・・・。



↑出雲大社神楽殿
 さすが大観光地、修学旅行生がわんさかいた。
(大社町:島根) 


でっけぇ!!! 総重量3トンなり(大社町:島根)

出雲大社を出発するとすぐ「旧大社駅」という看板を発見。
この駅は平成2年に廃線になった路線の駅。
大正6年にできた駅舎は内部も見学自由で、ホーム跡に出ることもできる。
ホームでは高そうなカメラを手にしたおじいさんが、破竹の勢いで撮影中でした。



↑旧大社駅(大社町:島根)



↑旧大社駅のホーム レールも残っている


大社町から出雲市を抜け、簸川郡佐田町、飯石郡掛合町を経て
飯石郡吉田村の山内集落に到着。

山内はかつて、「菅谷たたら」と呼ばれるたたら製鉄を生業としていた集落。
「高殿(たかとの)」という精錬所が、日本で唯一完全な形で残っている。
集落を見下ろす高台にある「生活伝承館」を訪ねると、
ガイドのおとうさんが案内をしてくれた。



たたら製鉄の集落・山内 右手奥のあたりに高殿がある
(吉田村山内:島根)


たたら製鉄とは、山で取れた砂鉄や砂金を木炭と一緒に
3日3晩高温で溶かし作る製鉄法。

たたらで僕が思い出すのは「もののけ姫」
実際、宮崎監督は山内まで足を運び色々と調べていった。
作品中の「たたら」の建物はこの高殿がモデルとのこと。



↑高殿 大正時代まで使用されていた

ただ、ガイドさんがいうには、たたら場は女人禁制で、
映画のように女性がふいごを踏んだり、ということは無かったそうだ。
また、この高殿では、炉への送風方法はふいごによる足踏みではなく、
外の空気を通風孔で送り込む仕組みだった。



↑高殿内部 中央奥にあるものが炉
作業時は相当な暑さだったに違いない



↑炉に砂鉄と木炭を入れ3日3晩溶かす
 この炉は製鉄のたびに作っては壊した 左は竹製の通風パイプ


山内のたたら製鉄は大正10年、その火を落とした。
現在も山内には数世帯が暮らしているが、ほとんどが出雲市や斐川町まで働きに行っている。

ガイドのおとうさんの丁寧な説明がとっても嬉しかった!僕一人なのに1時間近く案内をしていただきました。
たたら製鉄に興味がある方にはオススメのスポットです。



山内集落には、今も数世帯が暮らしている

吉田村を出たのは5時過ぎ。
掛合町まで戻り、国道と県道を走り三瓶山へ。



↑県道30号線 三瓶山、定めの松付近(大田市:島根)

このあと大田市大森の石見銀山に行きたかったんだけど、時間的に施設見学は間に合わない。
でも、せめて大森の町だけでも見たい。
急ぎ足で三瓶山を越え、大森集落に到着したのは陽も落ちかけた7時少し前。
昼間は多いであろう観光客の姿は見えず、家はどこも晩ご飯の最中。
石州瓦の赤屋根が集落をあたたかく包んでいました。
好きだなー、こういう空気。


↑石見銀山 大森集落(大田市大森:島根)

大森から県道経由でひさびさに国道9号と再会。
大田市の隣、仁摩町を通過。
仁摩町の「仁摩サンドミュージアム」には世界一大きな砂時計があるのだが、
もちろんこんな時間まで開館してはいない。
それより、とりあえずお風呂に入りたいんだ。

8時ころ温泉津(ゆのつ)温泉に到着。
元湯「湯薬泉」で入浴。200円。
ここの湯は白く濁り、湯船は赤茶けていてかなりインパクトがあった。
この温泉津温泉がある町の名は、そのまんま「温泉津町」。
すごくかっこいい町名。合併で消えちゃうのもったいないよぅ・・。



↑ひなびた温泉津の温泉街(温泉津町:島根)


温泉津温泉元湯 湯薬泉 入浴200円、洗髪は+50円

旅の垢を落としてしてほっと一息。
さぁ、今夜は山口県まで行くぞ!
9号線で江津(ごうつ)市浜田市といった石見の地方都市を走り抜ける。
このあたりの夜の9号線はうら寂しくて大好きだ。



↑夜の国道9号線(浜田市折居町付近?:島根)

ちょっとお腹がすいてきた。
しかし、たまに見えるはポプラの赤いネオンのみ。
結局益田市まで走り、「牛丼のふじはら」というマニアックなお店で豚丼を食べた。

やはり牛はないのね・・・。


↑山陰で最もお世話になるコンビニ 弁当がまいうー

益田市で9号線ともお別れ。
国道191号線で萩方面に車を走らせる。
交通量がぐんと少なくなった。というか自分以外の車が姿を消した。
ちょっぴりストイックな気分で夜のシーサイドドライブを決め込んでいると、
後ろからみるみるうちにヘッドライトが迫ってくる。
横に避けると、そのタクシーは猛スピードで抜き去っていった。

そして山口県突入。
田万川町
須佐町を通過して阿武町「道の駅阿武町」で1泊。

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